散歩道<4009>
                            仕事人・男も女も一生稼ごう(3)                   (1)〜(4)続く      自分流に纏めた
                               自由であるために  

人は誰でも仕事を手放してはいけない
 人生には思いがけないことが起きます。世の中につぶれない会社はないし、病気にならない人間もいないだから家庭の稼ぎ手は、大黒柱一本ではなく二本の柱の方がいいと思います。それを考えると夫婦はリスクヘッジを頭に置いておきたい。そして若い女性も仕事は生涯続けるものだと覚悟してほしい。
 私は同年代の40代、50代の女性が人生の後半になって納得した仕事にカムバックした例が少ないと聞いています。残念なことです。アドバイスが見つかりません。酷な言い方をすれば遅かったということ。親として次の世代は変えていきましょう。女の子には徹底した自立を、そして男の子には「家庭的な女性を求めない」教育を。
 本音を言えば養ってもらう生活は時間の自由も精神の自由も奪われるってことです。自由と責任は有料です。仕事を持つというのは、老若男女にとっても、最後は毅然
(きぜん)と自分の思う方向へ歩いていけることだと思います。家庭をもち、こどもを育てて働こうとする人を周囲は平等に助けるべきだと思います。働く女性は何もかも背負わされ、ものすごく忙しい。それなのにスーパーのお惣菜を買うと、「食育上よろしくない」などと責めるでしょう。ふざけてはいけませんよ、そんなことで追い込まないでください。こどもが熱を出したら、父親が会社を休める世の中に早くなることを願っています。

自分探しの迷路の抜け方
 仕事ってリアルな目的を持ったものです。自分を食べさせ家族を養い、貧しさから苦しみや怒りに縛られないで自由に生きていくためのもの。でもその中にきちんと「できるようになっていく」楽しさや喜びが詰まっている。働くこと、はたらき続けることがまるで自家発電みたいに明るく人生を照らすし、頑張る為のエンジンになる。だから、自分で稼げる仕事をまず始めることが大事なのです。
 「自分探し」という、人を惑わせる言葉がありますね。そして「やりがい」を見つけようと諭
(さと)す。それって冗談じゃないと私は思います。みんなのために、地域のために、社会のためにというあやふやなモチベーションが、人間を本気で仕事に向かわせると思いますか。大人やマスコミは、若い人をきれいな言葉でだましちゃいけないですよ。
 どうやったら理想の仕事に就けるかではなく、どうやったらそれでお金になるかを考えれば道は見えてくるハズです。

'10.10.31.〜11.21.朝日新聞・漫画家・西原 理恵子さん


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備考:この話を聞いて第2次大戦後の何も無くした廃墟の中から、日本人が立ち上がってきた話を思い出した。その当時は会社というものもほとんど無かったので、見方によればもっと厳しかったようにも思える。西尾さんの話との共通点は、どんなに苦しくとも生きて見せるという強い信念を、日本国民皆が、持ち合わせていたのではないかと思った(私は、幼児期ではあったが)。しかし、この文章はきつい!