散歩道<4000>
社説・イトカワの砂(1) (1)〜(2)続く
あっぱれを、次の宇宙へ
日本の小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰った微粒子が、小惑星イトカワのものであることが確認された。月より遠い天体に着陸し、採取した物質を人類が手にするのは初めてのことだ。宇宙探査の歴史に残る快挙といっていい。
イトカワまでの距離は、地球から太陽までの距離の2倍にあたる約3億`もあった。はるか遠来の使者は何を語ってくれるだろうか。
小惑星は46億年前に太陽系が誕生したときの名残をとどめているとされ、太陽系の化石ともいわれる天体だ。微粒子はこれから、日本国内だけでなく世界中の研究者に分配されて詳しく分析される。イトカワの生い立ちはもちろん、それを通じて太陽系の起源に迫る成果を期待したい。
今回、はやぶさのカプセルから見つかったのは細かな砂のようなもので、0.01_以下の極微粒子約1500個に加え、やや大きいものもあった。
弾丸を発射してイトカワの表面の物質を飛ばす装置は働かなかったが、着陸の衝撃で舞い上がった砂粒がカプセルにうまく入ってくれたようだ。
目には見えない物質を分析チームの研究者がていねいに集めて分析した。鉱物の組成は地球の物質と異なって隕石(いんせき)に似ており、イトカワの観測から予想された成分とも一致することを確かめた。量はごくわずかだが、最新の装置を使えば、ほぼ予定通りの分析ができそうという。
'10.11.18.朝日新聞
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