散歩道<3970>

                        横浜APECを前に・「開国」を問う《 3 》               
                          高い関税 消費者にツケ(1)                   (1)〜(2)続く

・・・農林水産省は、農産物の関税撤廃につながる「環太平洋パートナーシップ協定」(TPP)に日本が参加すると、現在年8.5兆円の農業生産額が4兆円も減り、日本のコメ農家はほぼ壊滅するとの試算を公表しました。
 「この試算は、国内と国外の農産物の価格差を意図的に大きくしており、あまりに極端だ。4兆円減のうち、半分はコメがしめている。関税をゼロにすれば、安い海外産米に置き換わるとの理屈だ。だが、試算は、日本人が輸入した10年前の中国産米の価格を前提にしている。中国産米は当時、1俵(60`)あたり3千円だったが、今は1万円。一方、国内産米は1万3
円くらいに下がり、内外価格差は大きく縮まっている。外国産米にかけている778%の関税を撤廃しても、日本のコメの品質の高さを考えれば、国産米は負けない」
・・・・農水省は3年前、関税を撤廃すれば、新たに年2.5兆円の農業対策費が必要との試算も出しています。
 「さまざまな品目の内外価格差を補うために必要な金額を私が試算したら、年2.500億円あれば十分だった。テンサイやサトウキビなど海外産と品質差のない農産物を作っている農家への補償が中心だ。これらの農産物も、補償すれば生産は続けられるはずで破滅はしない」

'10.11.5.朝日新聞・キヤノングローバル研究所主幹・山下 一仁氏

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