散歩道<3943>

                             美術展・ピーテル・ブリュウゲル版画の世界(2)                    (1)〜(2) 続く                 

 ネーデルランド地域の当時の、道徳観や格言を、人間や動物を使って表現した絵(・すべては干草なり、・青いマント)。(日本で言う:ブタに真珠、骨折り損のくたぶれもうけ、あとのまつり、他人の幸福を嫉妬する、・・・・些細なことに心を奪われ、重要なことをなおざりにする。やる気のない人間とは仕事ができない等*1)が110を越す数である。日本で使っている格言もここが元祖であるのかも知れない?)。
 宗教的な教えの中に七つの罪源は”罪そのものよりもむしろ、伝統的に人間を罪に導く可能性があるものとして傲慢
(ごうまん)のほか、激怒、怠慢、貪欲、大食、嫉妬、邪淫(じゃいん)”等があるが、これらを絵で表現しその行為を誡めているのである。
 そこに描かれたものは、日常の生活の描写、聖職者、農民、兵士、女性、子ども、求めるものが、地位や、名声であったり、恋も金で影響を受けたり、踊りだったり、飲酒だったり、賭け事であったり、最終的には、人間の愚かさと、避けられない死の恐怖を描いたのであろう。
 天まで届かせようとするく人の欲望の気持ちを、バベルの塔の建造に込めれられる。しかし、その思いの塔は上に伸びて、雲の上にまで達するが、天まで届くことなく、工事は中断されたまま終わてしまう、その姿を、未完成のまま今も、我々に残しているのである。
 一方、同じ目線の高さで見たもの
(本来の人間の姿を描こうとした)。これは、晩年の彼が目指した絵であった。農民の働く日常の生活をリアルの自然の姿を捉えた絵を描いている、それは、農民の牧歌的な田園風景に代表される、色々なことがある人間の社会ではあるが、自由で、平和な暮らしができる、自然の暮らしである。

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備考:*1その他、西洋の諺に、太陽は月に光を貸している。とか、心臓は手足に血液を貸しているというのもあるらしい。荻野アンナさん