散歩道<3942>
美術展・ピーテル・ブリュウゲル版画の世界(1) (1)〜(2) 続く
'10.10.24.NHK日曜美術館で、ブリュウゲル(1525-69)の作品について、姜尚中さんと慶応大教授・荻野アンナさん、明治大教授・森洋子さん、建築家・藤森照信さん等の話と解説を参考にこれらの版画展を10.25.京都美術館「えき」で鑑賞した。何ともユニークで風刺的な版画の美術展である。どの絵も詳細に画面一杯に色々なもの(人、建物、物、自然、動物・植物・昆虫・怪獣)が描かれているのである。どんな小さな人やものもきっちりと描こうとした姿が感じられる。
若い時にアルプス越えてイタリアに旅した、その時見た、大自然のアルプスの風景の雄大さや、厳しさ、森、川、平野等の別世界の情景など、その後、描かれた絵の背景に、これらの景色が使われることが多かった。
見ている角度が上からのもの(全体像をとらえるもの)。
1枚の絵の中に、彼が考えていたものすべてを、凝縮された形で描かれているのが多いようである。
当時(16世紀)にこの地域(ベルギー)で流行っていた日常や祭りで表現された開放感のある絵に、人間の弱点や愚業を風刺と教訓、ユーモア精神で、風俗、遊び、社会、階層などを表現している。
また、船舶の詳細な描写の素晴らしさ、運んできた石や、木材、物資など、それらを運ぶ方法や技術なども描かれ、科学が発達する前の混沌とした社会の描写が実にユニークである。
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