散歩道<3940>
opinion・ザ・コラム・尖閣諸島(3) (1)〜(4)続く
南海の波、静める知恵を
○ ○
尖閣は1895年に日本が閣議で領有権を決め、その後も長く他国が異議を唱えなかった。
ところが1968年、国連機関が、周辺に石油資源が多いとの可能性を指摘して以来、台湾と中国が領有権を主張して、緊張が高まった。深刻な危機に至らなかったのは、72年に日中国交正常化で「棚上げ」を双方が事前に了解し、78年に来日したケ小平氏も「棚上げ」を再確認したからだ。
日本は「領土問題は存在しない」という立場をとり、中国も領有権の主張を取り下げない。
しかし「棚上げ」で、日本は実効を支配を続け、結果として優位煮立つ。焦点は中国が今回、この「棚上げ」政策を放棄したのかどうかだ。
レアアースの対日禁輸や閣僚級交流の停止など、中国側の対応には、冷静さを欠いた力の誇示が目立った。だが、孫崎氏によると、水面下の交渉で中国側は「なぜ日本は自分に有利な現状を変え、一方的な措置をとったのか」と批判したという。裏を返せば中国側は、まだ「棚上げ」の立場を変えていない、というのが孫崎氏の見方だ。
'10.10.20.朝日新聞・編集委員・*1外岡 秀俊氏
関連記事:散歩道<検>氏名・*1外岡 秀俊氏3036.3618.3755、<検>政治、<検>中国、