散歩道<3939>
opinion・ザ・コラム・尖閣諸島(2) (1)〜(4)続く
南海の波、静める知恵を
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クリントン国務長官は先月23日、「尖閣諸島に日米安保条約が適用される」と明言した。
日米安保が抑止力となって、中国との軍事衝突を防ぎ、いざとなれば米軍が守ってくれる。そう思う人もいるかもしれない。
「それほど単純ではない」というのは、元外務省国際情報局長の孫崎亨氏だ。日米安保条約では第5条で、適用地域を「日本国の施政の下にある領域」としている。米国務長官は、「尖閣は日本の施政下にある」という従来の立場を繰り返しただけで、領有権には触れていない。
さらに孫崎氏は2005年の日米安保保障協議委員会で「島嶼(とうしょ)部への侵略は、日本が防衛する」と決めた点に注目する。
「島嶼防衛は一儀的に日本が負い、必ずしも米国が出動するとは限らない」。いざとなれば尖閣をめぐって日中は、米国抜きに、正面から向き合う可能性がある、という指摘だ。
'10.10.20.朝日新聞・編集委員・外岡 秀俊氏