散歩道<3936>  
                      
                           オピニオンインドは甘くない(1)               (1)〜(2)続く
                           フエアな競争・手ごわさ混在

 インドや中国に進出しようとする日本企業を顧客に、市場リサーチやコンサルタントの仕事をしています。
 インドや中国の共通点は、国が広くて人がたくさんいること。でも、中国はすでに1人当たりの国内総生産(GDP)が3千jを超えていますが、インドは千jぐらい。現在のインドは2000年ごろの中国に相当するような段階で、中国が経験した急激な成長が、これからインドでも起こってくるはずです。
 しかもインドは人口の約半数が25歳未満。これから若者たちが仕事を見つけ、消費文化に親しむようになれば、中国以上の爆発的な伸びも期待できます。
 中国はすでに初期投資が一段落していて、競争も激しい。でも、インドは今のうちから参入すれば、業界トップも夢じゃない。うちも中国では競争相手が多いのですが、インドではオンリーワンです。新規投資もインドに軸足を移しています。
 ただ、インドで事業を展開していくのは、中国と比べてもメチャクチャ大変です。
 例えば、中国ではすでに流通網が整備されていて、大型の小売店もたくさんあります。極端な言い方をすれば。カネを出して大手の店の棚を買い取れば、商品はすぐに流通させれます。
 でも、インドは家族経営の零細な店ばかり。一説には8千万
1億店くらいあると言われています。
 日清食品やヤクルトは、そういう小さな店に一軒一軒足を運んで、流通網を開拓しています。欠品になったり消費期限切れになったりしても店は連絡してくれないから、こまめに訪れて商品を補充するなど、気が遠くなるような努力をしているんです。
 土地も登記のシステムがないので、土地を買収しようとすると、何百年も前の契約書を持ち出してくる人がいたりして、権利関係でもめるのはしょっちゅうです。
 

'10.10.8.朝日新聞・インフォブリッjジ社長・繁田 奈穂歩さん

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