散歩道<3911>
社説・日印FTA(1) (1)〜(2) 続く
自由貿易圏へ弾みがつく
明日の巨大市場と日本が、自由貿易でつながる。12億の人口を抱え高成長を続けるインドと経済連携協定(EPA)を結ぶことが固まった。来月インドのシン首相の訪日にあわせて正式に決めるという。
EPAは関税の撤廃・引き下げに加え、投資や雇用のルールも決めるので自由貿易協定(FTA)より幅広いが、要するに拡大版FTAだ。
インドが日本の工業製品にかけている10%近い関税は、完成車など一部の品目を除き撤廃される。韓国は今年初めにインドと協定を結んでおり、日本企業は韓国メーカーより不利な条件でインド向け輸出をしてきた。ようやく同じ土俵で戦えるようになる。
日本にとってインドは今や中国に匹敵する大きな直接投資先である。スズキ、NTTドコモ、第一三共などが大型投資を進めている。協定で投資や租税、社会保障のルールが整うことになり、日本企業が進める現地事業の環境は大きく改善する。
インドとのEPAには、東アジア自由貿易圏という大きな枠組みづくりに向けた一歩としての意義もある。
日本は自公政権時代に「東アジア包括的経済連携(CEPEA)」構想を提唱した。日中韓3ヶ国に東南アジア諸国連合(アセアン)、インド、豪州、ニュージランドを加えた広大なを自由貿易圏の構想だ。
'10.9.17.朝日新聞
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