散歩道<3909>

                             社説・円高ドル安(1)                    (1)〜(2) 続く 
                           もう「恐怖症」を超えよう      

 先進5カ国の代表らがニューヨークで円相場の大幅上昇を決めたプラザ合意から、四半世紀がたった。私たちはこの間、「円高恐怖症」に陥ってきたが、そろそろ卒業すべき時を迎えたのではないだろうか。
 15年ぶりの円高水準のもと、民主党代表選でも円高・景気対策が争点になっている。政府は日本銀行とともに対応に追われ、急激な相場の動きには介入も辞さない構えを示す。
 為替変動で打撃を被る人々の配慮は大切だ。だが、円高に歯止めをかけよとしたり、影響を和らげたりするだけでいいとは思えない。振り返れば、デフレの遠因となったバブルも、プラザ合意以降の円高による不況圧力を緩和しようと、金融をゆるめすぎた結果だった。
 現在の円の急騰は、米国が低金利・ドル安による輸出主導の景気回復路線を進めていることの反映だ。欧州もユーロ安を容認しているので、増幅されて15年ぶりの円高水準になった。

'10.9.9.朝日新聞

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