散歩道<3856>
社説・イチロー(1) (1)〜(2)
ベースボール変革の10年
偉大な足跡を刻む一打は、狙いすました鋭い当たりだった。
シアトル・マイナーズのイチロ-選手が自身の大リーグを塗り替え、10年連続200安打を達成した。
昨年、ウィリーキーラー氏が記録した8年連続を108年ぶりに更新した。そして、新しい高みに立った。
年間200安打自体が、容易ではない。それを過去、10度も達成したのは4.256安打を記録したピート・ローズ氏ただ一人だ。
そのローズさえ、連続は3年が最長で、10回にたどり着くまでに17年を要した。 イチローは2001年のメジャー挑戦以来とぎれることなく打ち続けた。まさに金字塔である。
200安打以上を打つには、試合をほとんど休まないこと が前提になる。彼がこの10年、打席に入ったのは通算7.300回近くという膨大な数に達する。積み上げた重みと、継続できる強さが刻まれた数字だ。
抜きんでた技量と、徹底した自己管理。イチロウからは二つの「しんか」という言葉が思い浮かぶ。
進歩、変化していく「進化」。そして、物事を深めていくという「深化」だ。
外面的には気づかない変化も含め、イチロ-は36歳の今も進化を続けている。新たな技術を打法に変えられるのは、6割を超える打ち損じから、何かを学んだという。
'10.9.25.朝日新聞
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