散歩道<3854>

                        社説・中国船長釈放 (1)                  (1)〜(2)続く
                        甘い外交、苦い政治判断

 日中関係を今後見据えた大局的な判断であり、苦渋の選択であったと言うほかない。
 那覇地検はきのう、尖閣諸島沖で会場保安庁の巡視船に故意に衝突したとして、公務執行妨害の疑いで逮捕・勾留していた中国人船長を、処分保留のまま釈放すると発表した。
 日本国民への影響と今後の日中関係を考慮したという。純粋な司法判断ではなかったということだ。もとより菅政権としての高度な政治判断であることは疑いない。
 中国側は船長の無条件釈放を求め、民間交流の停止や訪日観光のキャンセル、レアアースの事実上の対日禁輸など、対抗措置をエスカレートさせてきた。河北省石家荘市では、違法に軍事施設を撮影したとして日本人4人の拘束も明らかになった。
 日本側が粛々と捜査を進めるのは、法事国家として当然のことだ。中国側のあまりにあからさまな圧力には「そこまでやるのか」と驚かされる。
 温家宝
(ウエンチャパオ)首相は国連総会で「屈服も妥協もしない」と表明し、双方とも引くに引けない隘路(あいろ)に陥ってしまった。
 このまま船長を起訴し、公判が始まれば、両国間の緊張は制御不能なレベルまで高まっていたに違いない。
 それは、2国間関係にとどまらず、アジア太平洋、国際社会全体にとって巨大なマイナスである。

'10.9.25.朝日新聞


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備考:この問題がこじれていった背景について私の考えは:1、ネット人口が4億人になり、国民が自分の意見を主張するようになった。2、中国は共産主義の一党独裁国である。3、軍部の力が大変強くなってきている。4、中国が2010年に、日本を抜いてGDPで世界第2位になった。5、領土問題が絡んでいる。