散歩道<3852>

                           オピニオン・菅政権 生きる道(6)                                 (1)〜(7)続く           

 代表選の高揚感政策実行の力に 
・・・政権交代から1年。ここで菅さんが失敗すれば、政権交代の意義自体が問われかねません。
 「政権交代は意味があったと思う。政治のやり方が自民党時代とは明らかに変わった。でも、今のことろ、いかにもダメという結果しかでていないのも事実。政権交代をどうやって上昇気流に乗せるか。結局のところ、派手なことを考えず、地味だけどひとつひとつ、きちんと実績を上げることが大切。政治はそういうものだ」
・・・戦前も一時期、政党政治がおこなわれ、政権交代もあった。だが、政党がスキャンダルにまみれて世論の支持を失い、軍部の台頭を招いた。その二の舞いにはならないでしょうか。
 「腐敗や堕落、おカネの問題は、人間社会に常について回る。戦前は政治家のみならず軍人も当たり前のように公金を使い、いろんなことをしていた。政友会は民政党の、民政党は政友会の、そういうところを暴いていくうちに、両方の政党がともにダメになった。だが、現在、政治とカネを見る目は格段と厳しくなっている。その辺りを考えて政治家が襟を正せば、戦前のようなスキャンダルの暴露合戦にはならないと思う」
・・・政権交代はまだ定着したとはいえません。
 「政権交代が昨年、事実上おこなわれたわけだが、ルール化はしておらず、国民にもしっくりときていない。そこは時間が必要だ。新しい制度とはそんなものだ。政権交代も3回ぐらい経験し、ようやく国民にも政党にも、見慣れた光景になる」
 「戦前は、政友会も民政党も自分の政党の内閣を作るため、政党外にあった政党政治を否定する勢力、具体的には軍部と結びつき、結果的に自らの土台を全部壊して、衰退していった。いま、同じことをするのは愚かだ。政権交代できる枠組みをせっかく作ったのだから、その大枠は壊さないようにして、その中で政党の交代を軌道にのせるのがよい」

'10.9.16.朝日新聞東京大学教授・*3御厨貴氏


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