散歩道<3851>

                           オピニオン・菅政権 生きる道(5)                                 (1)〜(7)続く           

 若手に大臣任せ権力をまなばせよ

・・・民主党はどうですか。
 「『権力の館』をあるいてきた経験からすると、民主党の権力観は雑居ビルに間借りしている党本部の姿に如実に表れている。食堂もなければ。集まる場所もない。所属議員がちょっと立ち寄るという感じで、そこで人間関係が出来上がるという風情がない。恒久的な館を作らないのはその方が便利だからだろうが、それでは恒久的な権力も育たない」
・・・・世代交代も進んでいないようにみえます。
 「政権交代は、同時に世代交代でなければならなかった。菅さん、小沢さん、鳩山さんの三人の仕事は政権交代までで、これを成し遂げたら徐々に引いていくべきだった。ところが、鳩山さんが首相になり、その後を菅さんが継ぎ。そこに小沢さんが介在する。世代交代の歯車はなかなか進まない」
 「鳩山さんについて言えば、民主党に対してオーナー意識が強すぎる。祖父の鳩山一郎(元首相)が戦後、自由党を作った時もオーナー意識があった。だから『吉田茂
*1(元首相)に貸し出してやったのに返さない』と怒ったのだ。鳩山*2さんが代表選の直前、調停者として振る舞ったのは、まさにオーナー感覚からだ。ただ、これは古臭い。リホームしなければいけないのに、依然として党首、幹部のリサイクルをやろうとしている。『トロイカ体制』とは要するに若返り阻止だ」
・・・菅さんは代表戦で、次の世代にバトンタッチしたいと発言しました。
 「そこが最大の課題だろう。具体的には、来るべき内閣改造でどういう面々を大臣に据えるか。多少、力不足でもいい。本気でやることを見つけ、全力で実現に努力する人を起用して欲しい。4年間とは言わない。最低、1年間はもつ大臣をつくらないといけない」
・・・大臣を経験することで、権力の使い方を学ぶ、と。
 「その通り。大臣経験こそが教育だ。若い人達はまだ未熟なんだから、最終的には首相の菅さんが責任をとる気持ちで指名して欲しい。次世代を担う大臣をコントロールし、内閣の目玉となる政策を実現しながら、人材として育てていけばいい」


'10.9.16.朝日新聞東京大学教授・*3御厨貴氏


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