散歩道<3850>
                           オピニオン・菅政権 生きる道(4)                                 (1)〜(7)続く           

 若手に大臣任せ 権力を学ばせよ
・・・・基本的にずっと野党だったので仕方がない面もあります。
 「それもあるが、民主党の多くの議員に、表の舞台は好きだが裏はきらいという性向が強いのも影響している。権力を全面的にふるうより、一部お手伝いさせていただきます。というポーズが好き。だが、これではダメ。一部ではなく全部を担う気概が必要だ。権力にはいやなところもあるが,抑え込んで使いこなさなくてはいけない。例えば大臣になれば、官僚をいじめるのではなく、協力して、政策の実現を図るべきだ」
・・・・民主党は脱官僚の政治主導を主張してきました。
 「鳩山
*2政権では官僚を外しを露骨にやった。それで立法、予算の編成がうまくいけばいいが、結局はマヒして、昨年末、小沢さんの「裁定」でことを進めるという事態になった。最もいけないパターンだ」
 「ただ、その小沢さんにしても、きちんと権力を駆使してきたわけではない。大臣暦は自治相の1回だけ。彼の剛腕は非合法権力だ。法律や制度の上にのっかかってやったものではない。小沢さんは意外と権力を把握していない。権力の怖さを理解した上で行使している政治家が民主党にも自民党にもいなくなって仕舞った」
・・・いつからそうなったのか。
 「小沢さんが自民党を飛び出した90年初めからずっとそだ。それ以前、例えば中曽根康弘(元首相)さんは権力を熟知していた。その凄さと怖さを、彼は滔滔
(とうとう)として語る。首相を5年間やるなかで、それを知ったのだろう。小泉純一郎(元首相)さんは自ら権力を振るうというよりも、メディアと結託し世論の支持をかき立てて、政治を動かした。戦略としては優れていたが、権力行使としては正道ではない」
・・・なぜそうなったか。
 「世代交代、若手の育成がうまくいかなくなったせいだろう。90年代半ばに竹下登(元首相)さんが『橋本(龍太郎)、小渕(恵三)まではみえるが、その後がいないわな』と嘆いたのを思い出す。派閥が力を失ったのが大きい。派閥の領袖
(りょうしゅう)は苦労して権力に近づき、その経験を後継者に伝えていた。政党は矢張り長い目で政治家を育てないといけない」
'10.9.16.朝日新聞東京大学教授・*3御厨貴氏

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