散歩道<3849>

                           オピニオン・菅政権 生きる道(3)                                 (1)〜(7)続く           

 合理と情念対立かぎ握る

・・・政策を語る小沢さんはその後、随分、変わったのでは。
 「変わるのはある意味、仕方がなかった。大きかったのは野党暮らしだ。自社さの村山政権の発足で、与党から一転、野党に身を置くようになったが、境遇の変化にうまくあわせられなかった。野党になる人とは離れていく。94年末に結党した新進党もぎくしゃくした。そこで頼りになるのはお金。その分、政策の部分は弱くなった。とにかく与党になりたいと、呪詛
(じゅそ)のように政権交代を言い続けた」
・・・・小沢さんは今後どうすると。
 「すぐには動かないと思う。菅さんの動きをみて、何か言い始める可能性はある。菅さんがどう対応するか。国会では自民党と対峙し、党内では小沢グループと向き合う。相当な政治的な技が必要だ」
・・・なかなかしんどいですね。
 「菅さんは具体的に何をやりたいか、明らかにするべきだ。元々『これをやりたい』と言わない人だが、首相なのだから目玉の政策ぐらいは明言し、現実化に務めなければならない。野党なら言い放しでも構わないが、与党はそれではすまない。菅さんの言葉は野党的。突っ込む時には切れ味があるが、突っ込まれたら弱い」
・・・与党として、どう権力を使うのかということに、まだ慣れていないのでしょうか
 「どこかの省の大臣となり、自ら汗を流して政策を完成させる経験が乏しいのが影響している。厚生相を務めた菅さんだが、薬害エイズの究明では功績があったものの、大きな政策をつくりあげたということはない。大臣暦が官房長官だけで首相になった安部晋三さんの政権が長持ちしなかったのも、安部さんにそうした経験がなかったからだ」


'10.9.16.朝日新聞東京大学教授・*3御厨貴氏


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