散歩道<3848>

                           オピニオン・菅政権 生きる道(2)                                 (1)〜(7)続く           

 合理と情念対立かぎ握る

 ・・・・しかし、世論も含め情勢はかなり厳しかった。
 「代表選に出なければ、ジリ貧どころかドカ貧になる可能性があった。検察審査会の結論は分からないが、代表戦で国会議員票の半分をとったという政治的意味は、次の手を打つ時に効いてくる。こういう局面で戦かうのは、かっての自民党の血を引いているからだろう。ロッキード裁判の折、派閥を膨らませ続けた田中角栄元首相に似ている」
・・・・小沢さんの行動には、どこか情念を感じます。
 「菅さんと小沢さんの応援団を比べると、菅グループが「合理主義、建前大事」というカラリとした印象なのに対し、小沢グループは『非合理主義、言葉よりも感情』といったやや暗い印象がある。政治にはもともとその両面があるが、それがきれいに二つのグループに分かれたのが面白い」
 「そもそも『日本改造計画』という本を掲げて1993年に自民党を飛び出した小沢さんにはその両面があった。すなわち、カネにこだわる非合理的な側面と、政策を明確に訴えるという合理的な側面だ」
・・・・確かに『日本改造計画』では小沢さんの政策に注目が集まった。
 「実は私が小沢さんと初めて会ったのはその頃だ。『日本改造計画』のお手伝いをしたのが縁だった。幾人かの学者たちと一緒に1年ほどお付けあいをした。小沢さんもよく勉強会にきていたし、私も彼の事務所までインタビユーに出向いた。担当したのは小沢さんの歴史観、好きな歴史上の人物を聞いたりした」
・・・・彼は誰を揚げましたか。
 「まず、伊藤博文
*4だ。大久保利通*5西郷隆盛*6は迷った末、『いまの段階では大久保』と。それから原敬。付け足しのように吉田茂の名前を挙げたが、本心かどうか。戦後の政治家は彼の視野になかった。『みんな暗殺された政治家ですね』と言ったら、『そうだ、自分は殺されることはいとはない』と応えたのが記憶に残っている」

'10.9.16.朝日新聞東京大学教授・*3御厨貴氏

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