散歩道<3845>
講演会・戦争・記憶・想像力・・・文禄の役(壬辰倭乱)をめぐって・・・(2) (1)〜(2)続く
5、一方、朝鮮側の戦記の記述は、これらの戦争中に活躍した兵士の記録が、国民の英雄として記憶にとどめられることになる。
6、薩摩藩の西郷隆盛*1、大久保利通*2の藩校における教科書は、朝鮮に出兵した島津家の武勲を讃える記述も多かった教育を受けたといわれる。その薩摩藩が明治以降、朝鮮に出兵する(征韓論)の中心にもなり、当時の記述(文禄の役)が政治的、軍事的な目的から注目されるようになり、再度見直されるようにもなった。ここでは秀吉は、日本の武威を東洋に轟かせた人物、日本帝国主義の大陸進出を歴史的に裏付ける人物として崇拝の対象となる。
7、1895年に、明治政府は豊臣秀吉死後300周年を記念する事業を大々的に展開し、秀吉を英雄化する積極的な立場になった。
8、近代以降は、秀吉に対する崇拝や日本の武将の武勲を誇示するような態度はとらず、秀吉の侵略戦争に対する批判的な立場が主流である。
現代日本は「太閤記」的な立場から完全に脱却し、文禄の役自体を歴史小説化。韓日関係のなかで象徴的な意味を持つ人物を主人公にした作品が多く、その他、無名の庶民などに焦点が当っている。
'10.9.14.講演会・発表者・高麗大学教授・崔 官氏 コメンテーター・国際日本文化研究センター教授・笠谷 和比古氏
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