散歩道<3842>
社説・菅代表再選 (3) (1)〜(4)続く
政権交代の初心にかえれ
「二重権力」にさらば
敗れたとはいえ、小沢氏は国会議員の半数近い支持を集めた。「剛腕」とも評される小沢氏の実行力への期待もあろう。今後も一定の影響力を維持することになるかもしれない。
しかし、一般国民はの意識に近いとみられる、党員・サポーターの間では支持が広がらなかった小沢氏には、この事実を噛みしめてもらいたい。
その要因は、政治とカネの問題だけではない。
数の論理を追い求め、説明責任には後ろ向きで、ばらまき的手法をいとわない選挙至上主義といった小沢氏の「古い政治文化」への拒否感が、根底にあるに違いない。
これからは「一兵卒として頑張る」と小沢氏は明言した。ここは、その言葉通りに身を処すべきだろう。検察審査会による2度目の判断を待つ身でもある。
今後の人事では、小沢氏が舞台裏から党や政権に大きな影響力を及ぼし、実権を振る舞う「二重権力」構造は、くれぐれも避けなければならない。
むろん菅氏が小沢氏を支持した議員を排除していいということではない。党を二分した熾烈(しれつ)な選挙戦のしこりを最小限に抑え、文字通りノーサイドで、党が一丸となれる体制を菅首相は造らなければいけない。
「壊しや」の異名をとる小沢氏には、選挙で負ければ仲間を連れ、いずれ党を割るのではないかという見方がつきまとう。
小沢氏は自民党離党以来、一貫して政権交代可能な二大政党制の確立を掲げてきた。政権交代を実現させた今、党を分裂させ政界再編をしかけることが、その目標に沿うとは思えない。
小沢氏自身、選挙結果がどうあれ、党を割ることはしないと繰り返し言明してきた。もはや永田町的な「政局」に血道をあげる時代ではない。
'10.9.15.朝日新聞
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