散歩道<3799>
社説・景気対策(2) (1)〜(2)続く
成長戦略踏まえ骨太に
当面の対策の財源には、経済危機対応の予備費や決算余剰金の1兆7千億円が想定されているようだが、これだけに頼るのでは、一時的な刺激効果しか期待できないだろう。
かといって増税はすぐにはできず、当面は歳出の工夫などで財源を生み出さねばならない。このため来年度に向け、子ども手当てや高速道路無料化など衆院選以来の民主党のマニフェストの全面見直しが避けて通れない。
同時に大切なのは、政府と日本銀行との本格的な協調体制を築くことだ。菅首相は白川方明日銀総裁と来週中に会談するが、単に金融緩和を働きかける場にしてはいけない。
それにはやはり首相がデフレ脱却や景気回復のための当面の施策はもちろん、消費税を含む税制抜本改革と財政再建の道筋についての基本的な考えを日銀側にきちんと説明し、理解を得ることが欠かせない。
いまのところ国債はバブルといっていいほど順調に売れているが、巨額の発行を続ける限りは急落のリスクが高まっていく。いざという時、日銀に国債買い増しなどぎりぎりの手段で支えてもらうには、両者の緊密な関係を築いておきたい。
そうしてこそ「急激な円高は望ましくない」との政府のメッセージも市場に力強く響くに違いない。
'10.8.21.朝日新聞