散歩道<3626>
opinion・新世界・国々の興亡<9> 自分流に抜粋しました。
最も世界とつながった国が最強に(2) (1)〜(5)続く
・・・ネットワークとパワーや影響力はどのような関係になるのでしょう。
私の主張の中心は、ネットワーク化されつながった世界では、パワーはヒレラルキー(上下関係)からは生まれない、そこには垂直的ネットワークでは内水平的な関係が存在する、というものです。最も多くの他のアクターとつながりを持ち、それらをどう結びつけて組織化すれば最大の効果が生まれるか、の勝負になります。19世紀は最大の軍事力を持った国が最強のパワーでした。21世紀は最も世界とつながった国が最強のパワーとなるでしょう。
・・・・それがオバマ政権が唱える「スマートパワー」の革新なのですか。
スマートパワーの重要な部分は、つながりの持つ力をどう利用するかを理解することです。例えばクリントン国務長官が各地に出かけてタウンミーティングをすれば、私たちは(国務省)のサイトで中継し、人々がコメントできるようにする。以前なら届くことのなかった聴衆とつながることができます。もう一つは、米国への移民は大きな資産になるということです。例えば「米国・パキスタン財団」という財団がありますが、パキスタンから米国に移住した第1世代、続く第2世代が、母国とのつながりを手繰り寄せて、いろいろ工夫してつくり上げています。これは、まさにスマートパワーの重要な部分です。シリコンバレーで活躍する中国系米国人やインド系米国人が母国に帰ると、これは「頭脳逆輸出」だという声が出ますが、私はそういう人々は「在外米国人」(Overseas
Americans)と見なすべきだと思っています。グローバル化した世界では彼らは大きな資産です。世界のあらゆる国にいる在外米国人を資産とするためには、まず彼らが行きやすくする必要があります。二重国籍をもっと取りやすくすることです。外交上の問題を抱えていても(災害などの)難民の救援に(その国の国籍ももつ)医者を組織して赴かせることができます。
'10.5.25.朝日新聞・米国務省政策企画局長・アンマリー・スローター 聞く人・朝日新聞主事・船橋洋一氏