散歩道<3627>
                      
                       opinion新世界国々の興亡<9>                                    自分流に抜粋しました。
                         最も世界とつながった国が最強に(3)
                 (1)〜(5)続く

・・米オバマ政権は、「開発」を「国防」「外交」と並ぶ新たなソフトパワーにしようと試みているようです。しかし、例えばアジア太平洋経済協力会議(APEC)では、経済・貿易の自由化を追求する一方、APECが援助機関化することを恐れて、開発には関心を払っていませんでした。教育や能力開発、インフラ整備などの開発戦略を取り込んで、地域の枠組み構築に関する米国の政策を変えるべき時ではないでしょうか。
  まず申しあげたいのは、オバマ政権には貿易も開発も一緒に考える必要があるという広範な認識があるということです。欧州連合(EU)が共同市場として始まったように経済的な利益は最も強力な接着剤となります。地域貿易の拡大はアジアでも起っており、アジアの域内貿易統合比率は欧州を上回っています。これは米国にとっても重要なことです。ただ、ここで申しあげたいことは、経済援助の額がもたらすものはその土地の起業家がつくり出すものにはかなわないということです。米国はその土地の起業家がその土地で雇用を生み、成長を促すような事業を展開するのを支援していこうとしています。イスラム社会の起業家を米国のビジネス、ベンチャー企業とつなげようという「起業家サミット」はそうした試みの始まりなのです。

・・・・米国外に住む家族や友人を持ち、国外で長く暮らす人生設計を抱く20代の「グローバル人第1世代」が米国内に登場してみたと主張されています。ただその一方で各種の世論調査では、内向きで孤立主義的傾向を示す人びとの割合が高まっています。
  
私は楽天的です。米国の歴史には常に孤立主義と国際主義の波がありました。総じて国際主義が優勢で、絶えず新たな国々からの人々との流入がありました。移民が続く限り国際主義が支持されると思います。ただ、グローバル化し相互につながった世界がある一方、自分たちはその一部ではなく取り残されているとい感じる多くの人々もいます。オバマ大統領は、グローバルな役割を果たすためには強固な国内基盤が必要で、それには幅広い層に機会を提供するべく教育や医療、経済を再建することが不可欠だと分かっています。

'10.5.25.朝日新聞・米国務省政策企画局長・アンマリー・スローター