散歩道<3539>
社説・デフレ脱却・日銀から政府に逆提案を(1) (1)〜(2)続く
景気が予想以上のペースで回復に向かい、来年度の消費者物価はやや上向く可能性が高いという。日本銀行がきのう発表した今後の経済や物価の見通しによれば、日本のデフレが加速する状況にはなさそうだ。
力強い成長に転じた新興国向けの輸出が増えていることが、景気を上向かせる原動力になっている。
とはいえ、日本経済が本格的に回復していく道筋は不透明だ。このため、日銀は、民間金融機関が成長分野に資金を流すのを支援する新方針を打ち出した。
中央銀行としてやれるぎりぎりの範囲の政策だろう。積極的な姿勢は評価したい。それにとどまらず、デフレ脱却と日本経済の成長力強化のためにどうすべきか、政府に対して包括的な逆提案をしてはどうだろう。
来年度には物価が下げ止まりそうだといっても、リーマンショック以降の大きな下落のあとである。そこからの若干プラスといっても、10年来のデフレ傾向は変わらない。
2000年代後半に物価は持ち直したが、米国を中心とするバブルで輸出や設備投資が伸びたのが主因だった。バブルがはじけて世界同時不況に陥ると、日本は再びデフレに逆戻りしてしまった。
この間、日銀の失敗もある。00年にデフレのただ中でゼロ金利を解除したことはその象徴である。
'10.5.1.朝日新聞
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