散歩道<3515>
                       opinion・新世界・国々の興亡<3>
                        金融危機後、変わる富の流れ(4)           (1)〜(4)続く         自分流に抜粋したものです  

中国への外圧は逆効果、慎重に、
・・・米国はなぜプラザ合意第2弾を中国に適用しようとしないのでしょうか。
 (ドルを日本円と西独マルクに対し安くなるよう誘導した)プラザ合意はうまくいきました。なぜなら日本も西ドイツもG7の中にいたからです。中国は朝食会や夕食会には招かれますが、G7のメンバーでもG8のメンバーでもありません。もしどこかの国が中国の背中を押すようなことをしたら、中国はますます抵抗するでしょう。それゆえ私は中国に外部から圧力をかけることはむしろ逆効果で、慎重であるべきだと考えています。中国が「外圧は逆効果」と言っている限り、米国はその言葉を重く受け止めなければなりません
・・・・経済危機への有事の緊急対策から平時の政策展開への「出口戦略」は、どうなるのでしょうか。
 二つの出口があると思います。一つは非伝統的な政策からの脱却。もう一つは金融緩和策からの脱却です。非伝統的な政策とは中央銀行による資産買い取り策などを指します。こうした政策はじきに終わる。米連邦準備制度理事会(FRB)も異常な金融緩和策からの脱却の機会をうかがっています。英国も同じ道を辿りますが、動きは緩慢です。日本も同じ路線ですが、デフレ圧力にさらされて当面動けないでしょう。経済が再び成長軌道へと戻るのはまだ時間がかかるため、FRBは低金利状態を長い間維持する必要がありますが、米国は構造的にインフレの傾向があります。緩和策を続ければ、年内にインフレ防止の議論をしないといけなくなるかもしれません。
・・・シャルル・ドゴールは19世紀末の世界は利回り3%時代だったと回顧しています。安定的に良質な利回り3%国債の時代だったというのです。我々もそんな時代を期待出来るようになりますか。
 金融危機が起きるまで金融機関を支配していたのは「モノポリー」ゲームでいう高価な土地へのカジノ的融資でした。これは我々の向かう先ではない。電力・水道会社を思い浮かべてください。それをてこに住宅やホテルのビジネスで投機はしませんよね。そうした公益的な方法で融資し、富を生めばいいのです。いずれは少ない投資で低収益を追求する世界になっているかもしれない。いずれにせよ投資家が考えないといけないのは、自分がどの程度のミステーク(過ち)なら許容できるのか」ということ。世界はパラダイムシフト(劇的な転換局面)に直面しています。こういう時代に「過ち」は避けられません、投資家は考え方を進化させ、でこぼこな旅をしながらでもちゃんと自分で旅を管理しなければならないのです。「過ち」を許容できないなら、リスクを最小化しておくべきです。
'10.4.13.朝日新聞・米国大手資産運用会社「ピコム」最高経営責任者・モハメド・エラリアン氏
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