散歩道<3507>

                      社説・宇宙戦略・無限の空間、有限の予算(1)                (1)〜(2)続く

 宇宙開発は、時代の筋目を迎えている。宇宙飛行士の山崎直子さんが乗ったスペースシャトル・ディスカバリーの飛行がそれを象徴している。
 シャトルの乗務員は7人中3人が女性で、ドッキングした国際宇宙ステーション(ISS)でも1人が長期滞在しており、女性は合わせて4人となった。長期滞在組の6人の中には野口聡一さんもおり、日本人の初顔合わせも実現した。
 宇宙活動が新しい時代に入ったことを感じさせる光景だが、一方で、間違いなく、一つの時代の終わりを告げている。
 1981年の初飛行から約30年、老朽化の目立つスペースシャトルは今年中には引退する予定だ。日本人がスペースシャトルで飛行するのは、今回が最後となろう。 来年からはISSに人を運ぶのはロシアのソユーズ宇宙船だけになる。
 宇宙開発をめぐる状況は今、内外ともに大きくかわりつつある。
 日本もとりわけ巨費を要する有人活動についてどう進めるのか、広い見地から考えるべきときを迎えている。米国のオバマ政権は2月、ブッシュ前政権の有人探査計画を中止する一方、2015年までしか決っていなかったISSの運用を20年まで延ばす考えを明らかにした。シャトルの後継となる、宇宙への乗り物の開発は民間に託すという。

'10.4.8.朝日新聞


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