散歩道<3470>
耕論・こうする!日本再生・破綻させる・(2) (1)〜(3) 続く
ショックを与え既得権壊す
日本は、すでに破綻状態に近い。国家財政が象徴的だ。現金収入(税収)は激減、それを借金(国債)で埋めている。プライマリーバランス(基礎的財政収支)に大穴があいたままだ。これは日本航空と同じ。日航は企業年金が高率でけしからんと批判されたが、日本の公的年金はいまだに高い利回りを想定している。日本航空の今日は日本の明日だ。明治維新は、二百数十年続いた幕藩体制が破綻しかかっていることに気がついた人びとが起こした。薩摩藩は薩英戦争で、長州藩は下関戦争で、それぞれ列強に手ひどく敗れ、攘夷(じょうい)のばかさ加減を思い知った。その後、人口比10%近かった武士階級を全員解雇してでも、開国と近代化に転じた。逆に気づくのが遅すぎ、最後に壊滅的な破綻に至ったのが65年前の敗戦だ。
破綻を起こすには国債を刷りつづければいい。借金が膨れ上がり、5年、遅くとも10年で立ち行かなくなる。民主党政権を積極的に評価できるとすれば、政権運営がナイーブなため、本来は両立しない政策パッケージを全部やろうとすることだ。矛盾した複数の本音を同時に受け止めようとするため、国債を増発せざるを得ない。
自民党は老練だった。おっしゃる通りといいつつ巧みに問題を先送りしてきた。だがそれでは将来の破局はかえって大きくなってしまう。民主党政権が続けば破綻は早く来る。ここまで来たら、それしか気づく方法はないだろう。
'10.4.1.朝日新聞・経営共創基盤CEO・富山 和彦さん
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