散歩道<3389>

                    opinion・日中逆転中国に抜かれる それで?(1)               (1)〜(2)続く

 日本の自治体が直接、中国の地方政府と付き合っていくことは、とても大事だと思っています。
 そのきっかけの一つが、欧州評議会の地方自治体会議に呼ばれたことでした。ヨーロッパでは政府同士のお付き合いの他に地方政府間のコミュニケーションの場を持っている。これは一つのやり方だな、と。政府同志は何かの事情で、ぴっぴっと緊張関係になることがある。でも自治体のお付き合いにはそのようなブレがないのが特徴です。欧州は緩衝材として自治体会議を作ったのでしょう。
 平城京に都が移ったのが710年。今年は、奈良は「平城遷都1300年祭」を祝います。平城京は唐の都・長安を模してつくった都ですが、当時の唐は世界の超大国、長安はグローバルセンタ−でした。現代の目で振り返るのは、大きな意義があります。これを機に東アジア地方政府会合を開きたいと中国のゆかりの地に声をかけたところ、挟西省、河南省、江蘇省、西安市、洛陽市、揚州市、が応じてくれました。一昨年に胡錦濤
(フーチョウタオ)国家主席が奈良に来てくれたのも大きな弾みです。
 中国はトップ級の政治家の多くが地方政府から上がっていくようです。地方政府は選択の場でもあるのでしょう。地方同士が付き合うことは、国境を越えた人脈形成の点からも大事です。投資をどうとか物を買ってもらえるとか、そういう観点だけではなしに、長く付き合った異境の人が「偉くなったなぁ、よかったなぁ」と言える方がいいでしょう?
 
'10.2.7.朝日新聞・奈良県知事・荒井 正吾さん