散歩道<3386>
opinion・日中逆転・脅威か好機かは日本しだい(2) (1)〜(2)続く
だからこそ日本はもっとはやく、産業構造の高度化をすすめないといけない。日中逆転が起るかどうかは、中国がどれだけ頑張るからではなく、日本どれだけ先に進むかにかかっている。
「失われた20年」*1と言われるように、日本はこの20年間、成長が殆ど止まっていた。政府は景気対策の一環として、衰退していく産業に巨額のお金を投下してきた。これは民主党政権になってもあまり変わらない。それより、日本の強みをいかせる、新しい成長産業にこそお金を使うべきだ。衰退産業を守るのではなく、再就職支援などを通じて「人」を守るべきだ。
20年も止まっているのは、効率性よりも公平性を保とうとしているからだ。その結果、社会主義色がますます強くなってきた。中国は逆に、効率性のために公平性を犠牲にしているが。
成長する中国は脅威かチャンスか。日本ではその議論が盛んだが、答えは日本の対応次第だ。ヨーロッパ人にこの話をした時、かれらは「うらやましい国がある」といっていたのが印象的だった。
日本はいつまでもすべての産業を国内にそろえる「フルセット型」にこだわるべきではない。付加価値の低い分野から、高い分野に人的、経済的資源を移すべきだ。産業も人間と同じで、新陳代謝が必要なのだから。
'10.2.7.朝日新聞・野村資本市場研究所シニアフェロー・関(かん)志雄(しゆう)さん
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