散歩道<3365>

                         社説・人材をどう集めるか(1)                      (1)〜(3)続く
                          鍛錬の場としてプロ育てよ

 議会政治の先達である英国では19世紀、政治の担い手は専ら名望家、いわばアマチュアだった。20世紀に入り政治の大衆化が進むと、議員のプロフェッショナル化が強まる。議会や選挙区の活動に専念する「職業政治家」が現れ、ジャーナリストや弁護士という政治向きの専門職出身の議員が増えた。時期に差はあるが、欧米諸国におおむね共通する流れだった。
 これは日本にも当てはまる。明治の議会草創期、議員多くは地方の名望家だったが、選挙権が広がるに連れ、議員はプロ化。と同時に、資金を調達したり、新人議員を鍛えたりする機関として、政党が力を持つようになった。
 日本では戦前、すでにプロの「職業政治家が登場している。その出身母体は地方議員とジャーナリストだった。彼らは政党に属し、「党人」として議会で政治技術を磨いた。一方、官僚や財界出身の政治家は外部のネットワークを持ち込み、政党の幅を広げた。財界人には資金集め、官僚には政策つくりも期待された。

'10.1.30.朝日新聞・東北大大学院教授・牧原 出(いずる)さん