散歩道<3348>
経済気象台(530)・不況との決別
2010年、不況と決別し、景気回復が始まる。サブプライム問題がリーマン・ショックに発展し、09年は世界的な不況に襲われた。最後はドバイ・ショック。しかし、新年からの経済は回復する、と信じたい。
日本経済は、実感はともかく、02年2月から07年10月まで、統計的には戦後最長の景気拡大が続いた。その間、用心はしていたが、やはり「バブル」に陥っていた。それは、かって経験した不動産バブルではなく、製造業の過剰生産というバブルだった。
自動車、電機、素材産業、・・・多くのメーカーが過剰な需要を想定し、生産を続けた。そこへ世界的な不況が到来。情勢は一変し、今度は過敏に反応して、極端な生産調整に走った。すなわち、派遣切りや下請け切り、過度な在庫整理だ。
ただ、慌てて縮小均衡を目指しても、一度、水ぶくれした体は、簡単には筋肉質な体に戻らない。大企業は体質転換に苦しむ程度の痛みですが、中小企業は倒産だ。
調整を終えたメーカーは09年秋から、最盛期の8割程度の生産を回復した。だが、これ以上の回復は当面、望めないだろう。実需が今の生産規模しかないからだ。
企業は残り2割の受注を確保するため、激烈な競争に打って出る。競争相手は、国内企業だけではない。飛躍するアジアは、大きな市場だ。同時に大きな競争の舞台でもある。勝てば来年は回復の年、負ければ二番底に突入。企業間格差は、さらに広がる。
では、何で戦うのか。デフレとはいえ、単純な価格競争を挑んでは、体力を弱めるばかり。資源小国・日本の企業が勝つには、新しいビジネスモデルの提案しか、道はない。
'09.12.31.朝日新聞
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