散歩道<3340>
社説・クルーグマンコラム(2)・無知強欲 招いた人災 (1)〜(3)続く
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公聴会では注目すべき二つの場面があった。一つはJPモルガンのダイモン会長兼最高経営責任者(CEO)が「金融危機は5〜7年ごとに起るもので、驚くべきことではない」と発言したことだ。つまり、物事は起るのであって、それはこの世の一部に過ぎないと、ということだ。
だが、ペコラ委員会が重要な金融制度改革を成立させて後、米国は半世紀にわたり大規模な金融危機を回避できていたのだ。米国の金融システムが危険なほどに不安定な状態に戻ってしまったのは、我々が当時の教訓を忘れて実効的な規制を撤廃した後のことだ。
ダイモン氏が、JPモルガンは住宅価格の大幅な下落の可能性を考慮すらしなかったと認めたことにも仰天した。我々は途方もない住宅バブルの真っ只中にいると広く警告されていたにもかかわらず、だ。
それでも、ダイモン氏の無知ぶりは、ゴールドマン・サックスのブランクファイン会長兼CEOの無知ぶり比ぶべくもない。彼はこの金融危機を誰も予想できなかったハリケーンになぞられた。金融危機調査委員会のアンジェリデス委員長はこれに笑いもせずに断言した。「金融危機は神の行いではない。人間の行為がもたらした結果なのだ」と。
'10.1.22.朝日新聞・米プリンストン大教授・クーグルマン氏(NYタイムス・1月15日付)
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