散歩道<3325>
                       社説・日本@世界    試される政権の外交力(4)                (1)〜(4)続く
                          大過度期を生きる術学ぼう
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 オバマ政権内には鳩山政権の外交に「離米」警告が潜んでいるのではないかと見て、その実態をいぶかる声も有る。それは米国衰退への対応なのか。対中経済依存増大の表れなのか、独立路線への始動なのか、孤立主義の兆しなのか・・・先月、インド経由で来日したロバート・ゼーリック世界銀行総裁は「中国もインドも米国をいかに使うかを工夫している。しかし、日本は米国からいかに離れるかを考えているように見える。なぜなのか」と問いかけ、首を振った。
 G20とG2の時代、日本は外交の足場の再構築を迫られている。その土台はアジア太平洋の地域統合と日米同盟である。地域の安定化と抑止力である日米同盟を再確認し、同時に、冷戦と「冷戦後」を経たいま、日米同盟を再定義する。そうした合わせ技が求められている。
 過度期とは機会と危険が背中合わせに混在する時期である。飛び出してはならない。一辺倒も危ない。OJTでもいい。複眼で物事に処していく生きる術を学ぶことである。


'10.1.7.朝日新聞・本社主幹・*1船橋 洋一氏

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