散歩道<3322>
社説・日本@世界 試される政権の外交力(1) (1)〜(4)続く
大過度期を生きる術学ぼう
民主党政権が生命力の有る政権に育つかどうか。今年はそれが真に試される年だ。
中でも鬼門は、外交・安全保障政策である。鳩山由紀夫首相は4日の記者会見で「国政のある意味で半分は、外交安全保障ではないか」とのべたが、沖縄基地問題を巡る対米関係の齟齬(そご)を念頭においての発言であることは明らかである。日米関係で大きくつまずくようだと民主党は外交を任せられない政党として国民に見限られるおそれが有る。
時あたかも、世界は激しく変動している。米ソ二極の冷戦も終わり、リーマン・ショック後生まれたG20と米中G2を中心に回転し始めている。中印などの新興国へのパワーシフト(移動)ととともに、米中がある種の共生関係へと変容するパワーフュージョン(癒合)が生まれつつある。日本は過去30年以上、日米欧先進国クラブであるG7/G8を軸にグローバル外交を進めてきたが、それもG20とG2によって空洞化しつつある。
ただ、G20にしてもG2にしてもそれがどこまで21世紀の世界秩序の枠組みとなりうるか、なお不透明である。いずれも危機管理的なプロセスに終わるかもしれない。
そのなかで確かなことは、アジア太平洋の交流と低酸素社会の到来である。その意味で、民主党政権が「東アジア共同体」と「2020年までの日本の温室効果ガス排出量の25%削減」を政策理念として掲げたことは決して間違ってはいない。
しかし、それをどのように実現するのか。そのために、どのような外交の足場を築くのか。民主党は政権前、それらの政策論としてまともに探求してこなかった。ぶっつけ本番のOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング=仕事をしながら訓練する)でやらざるを得ない。
'10.1.7.朝日新聞・本社主幹・*1船橋 洋一氏
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