散歩道<3320>
2010年 どんな時代に デフレ経済と社会 共存共栄 探るべき時(3) (1)〜(4)続く
安売り競争 自分の首を絞めている
では政府は何をすればいいのですか。先例がないわけではない。90年代のオランダです。日本ではオランダはワークシェアリングに成功した国として注目された。オランダ経済は欧州最大の病人と言われた。高インフレ、高い失業率、低い生産性、ボロボロでした。ワークシェアリングは取り組みの一つでした。
そこで政労使が痛みを分けあった。労組は賃上げを求めない。企業は首を切らない。政府は増税しないという目標を掲げた。結果、「奇跡といわれるほど回復した。これは、壮絶な談合かもしれない。しかし、過剰な儲けを分け合う談合ではなく、我慢の共通行動だ。ただ、当時のオランダはインフレで、日本のデフレと違いがあるのを忘れてはいけない。
09年のノーベル経済学賞が、これまでの市場分析の手法ではなくて、森林、湖といった共有資源の自治に関する研究成果などに与えられた。97年に金融派生商品の価格決定の手法を編み出した功績に、経済学賞を与えたことへの罪滅ぼしのつもりでしょうか。世界が競争だけではなく、共存共栄の方策を求め始めているのは間違いない。グローバル・ジャングルでも、そういう価値観が広がりつつある。生活が厳しい人々に「99円のセーターを買うな」というのはつらい。でも、自分で自分の首を絞めるおそれがある、という意識を共有する必要はある。高価な商品を買う人には「1割を公的派遣村のために上乗せして頂けませんか」というのはどうでしょう。99円のセーターでもおつりの1円を募金箱に入れてくださいと、3方一両損の感覚です。鳩山首相が納めた約6億円を充ててもいい。
'10.1.4.同志社大学教授・浜 矩子さん
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