散歩道<3319>

                  2010年 どんな時代に デフレ経済と社会  共存共栄 探るべき時(2)    (1)〜(4)続く
                            安売り競争 自分の首を絞めている

  政府は01年3月に「デフレ宣言」しています。同時に、日本経済はグローバル競争に巻き込まれていく。私はグローバル・ジャングルといっていますが、生きるか死ぬかの国際経済競争です。日本はバブル崩壊後に集中室に入り、「量的緩和政策」という生命維持装置をつけながら、欧米に遅れながらも、ジャングルに足を踏み入れたのです。
 それから日本経済は戦後最長の景気拡大局面に入ります。いわゆる「いざなぎ超え」です。グローバル・ジャングルの掟
(おきて)に、自分の身体をあわせようと懸命だった。そうしないと生きれないと思った。戦後日本のDNAなのでしょう。追いつけ追い越せの精神です。企業は「これからは成果主義だ」とかじを切った。年功序列、終身雇用はもう古い。過去との訣別です。今、考えれば、過剰適応です。派遣労働の対象を拡大する法改正に至り、ベアゼロが定着した。その結果が格差社会、実感のない景気拡大となった。でも、その結果が格差消費者物価は横ばいか。下落で推移した。それから、08年秋のリーマン・ショック、世界的な金融がやってきた。
 そして、99円のセーター。安売りが求められていると、何とかして、究極の低価格商品をつくってしまうきまじめな日本人がいる。欧米では、あきらめてしまうでしょう。誰かが、どこかでつくっている。まさに「蟹工船」の世界。恐怖の自分食いです。風物バーゲンは例年、1月の初売りからでした。ところが、昨年末には実質的なバーゲンが始まっていた。安売りが常態化してしまっている。


'10.1.4.同志社大学教授・浜 矩子さん


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