散歩道<3302>

                      仕事力・肩書きに隠れない(3)          自分流に纏める       (1)〜(3)続く

片足は外に出しておこう  無所属の感覚をどこかに残して生きる  仕事の現場はドッジボールゲームだ  
 所属するという感覚は人間を安心させるし、一丸となって力を発揮できると思います。それは1人1人が進む方向を知っているからです。いわばプロジェクトチームに参加している緊張感があるからでしょう。それは群れることとは違います。いま所属している組織にどっぷりと浸って仕舞うのではなく、どこかで片足を外に出してニュートラルにいて欲しいと思います。私は若い人が憧れるような大人がいないと感じているのですが、それは大人が組織に入ってしまうと、外からその人の努力も、又人となりも全く見えなくなるからだと思います。
 私がかって運営していた「有名塾」は社員という肩書きでなく名前で年代や立場の違う老若男女、主婦も学生一堂に会する集まりでした。グループに別れ相談し、出し物を完成するなどの活動でみな不思議なほど元気になりました。個人の名前でいられる世界を持っておくこと。実はそれがエネルギーになるのだと思います。

 若者の人に伝えたい、ドッジボールゲームはすでに始まっていて君たちは途中から参加する一人なのです。仕事もまさにそれと同じです。だからいきなりボールがぶつかってくるし、痛い目にもあいます。でもそれに当って要領を覚えるのです。働く先はどこでもいい、どんな会社でもいいからまずは3年は経験してください。自分の理想に合った仕事なんて用意されていません。働き続けるゲームの中で自分のポジションを探していくことです。
 フリーターやニートという呼称が生まれた為にドッジボールゲームに参加したくない人や機会がない人の「社会での所属場所」ができてしまいました。自分は自由にやっているのだと思う人はその意識に所属していないか考えてみてください。華やかに見える芸能人も10年15年のトレーニングや経験をつんで舞台に立っているのです。
 仕事力は、技術と個人の意識、その両輪があってこそ伸びるものだと思います。

'09.12.13.20〜.'10.1.3.10.朝日新聞・木村 政雄氏