散歩道<3283>
opinion・鳩山政権100日・経済政策を問う(2) (1)〜(3)続く
安易な需要創出はマイナス 人民元の切り上げに備えよ 成長戦略と健全化、セットで
・・・・デフレは日本固有の現象でしょうか。
「そうではない。先進国で明確にデフレに陥っているのは日本だけだが、欧米も景気が持ち直したとはいえ、需要が悪化している状態だ。国内の政策だけでデフレを克服するのはかなり難しい。世界全体では新興国はあまり大きな落ち込みもなく、中国は10%前後で成長している」
・・・中国の動向は注目されます。
「世界経済は今、両極端のリスクがある。先進国はデフレ、新興国にはインフレだ。新興国は中国が代表例だが、インフレリスクが高まって金利が上ると、国内の景気が落ちる可能性がある。世界経済の両極端のリスクを軽減するのに有効なのは為替調整だ。新興国の通貨が高くなり、先進国の通貨が弱くなる。そういう調整が行われると、新興国のインフレリスク、先進国のデフレリスクが共に軽減され、世界経済がより安定したシステムになりうる」
「ポイントは中国だ。中国は来年の4〜6月期に人民元の切り上げに踏み切ると思う。年間で7〜8%、ゆっくり挙げるだろう。通貨の切り上げと低金利というポリシーミックスで進めていくのではないか。その先にあるのは人民元の国際化だ。通過を秩序立てて切り上げ、適正水準まで行ったら、為替を自由化する。資本の流れも自由化し、将来、国外のお金にも頼りながら中国が高成長する。これが4、5年の流れだろう」
「日本のデフレ克服の鍵はここにある。中国は低金利で内需が強くなるので、通貨高の効果とあわせて輸入が増えやすくなる。日本からの輸出も増える。日本だけでなく周辺国から輸入を増やすことになって、アジア地域の需給の改善に貢献する。一方、中国の輸出製品の値段は上るので、アジア地域の物価を底上げし、インフレ圧力を高める。唯一デフレに陥っている日本にとっては大きな助けになる。
'09.12.23.朝日新聞・野村證券金融経済研究所・木内 登英氏
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