散歩道<3212>
私の視点・あふれる出版物(1) (1)〜(2)続く ・・・・・発想を変える
アジアの大図書館を日本に
アジアの隆盛に伴い、書籍や新聞などの活字媒体が爆発的に増加している。だが、どこが収集・保存しているのだろうか。各国で、生まれては消えてゆくのだろう。日本にはアジア関係の有力な研究機関がいくつかあるが、いずれもこの「洪水に」全く対応できていない。
中国語の出版物だけでも年間数十万点に達すると思われるが、各機関の購入数は数千冊程度に過ぎない。しかも図書館の書庫はどこも満杯寸前であり、中国語雑誌の講読の大半を停止した機関さえある。
そのうえ、カバーすべき地域と内容が急激に多様化している。中国やインドのような大国の地域差を無視したり、アニメや漫画を始めとするポップカルチャーを排除したりするのは著しく実態に合わないが、現状では追いつかない。アジアの情報の重要性が増していることは明らかだが、集積し解読し発進するという機能は整備されていないのが現状だ。
この事態に個々の機関が独力で対応することは不可能である。アジアのどの国も単独では対処できないだろう。もちろん日本一国で全アジアを網羅するのは手に余る。
'09.10.29.朝日新聞・東京大教授・安富 歩氏
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