散歩道<3174>
経済気象台(501)・回復のカギは競争力
新政権の最大の課題は、戦後最大の世界経済不況を乗越え、我が国経済を発展軌道に乗せることである。このための内需振興は極めて重要だが、持続的な経済性成長には、我が国企業の世界市場、特に中国、インドなどの急成長する新興国市場の開拓を推進することが不可欠である。
しかし、グローバル市場開拓では強い国際競争力が求められるが、我が国企業の競争力は如何だろうか。企業の競争力は収益率に表れる。我が国大手製造企業の4〜6月期の業績は大幅減益か赤字である。一方、サムスン電子、LG電子、現代自動車、エイサー、アスースなどの韓国、台湾企業の業績は大幅に回復し、米国企業でもグーグル、IBM、アップルは増益を続けている。これらの企業には勝ちパターンがある。韓国企業は半導体、液晶パネル、携帯電話などの生産に巨大投資を行い、利益をあげるとともに早くから新興国に進出し市場を開拓している。台湾企業はパソコンの大量生産で世界シエアを握っている。グーグルはインターネットの世界で、IBMはシステム開発とソフトウエアで、アップルは音楽携帯で追随を許さない事業モデルで収益を上げている。
我が国産業には自動車や工作機械のように、世界需要や設備投資が回復すれば、活気ずく業績もある。だが、世界経済危機はグローバル市場での競争要件の変化を加速化させ、どのような企業でも自己の強みを極限まで強化し、他の追随を許さない事業モデルを築かなければ勝てなくなっている。我が国が発展し続けるには、企業の方向転換を推進し、国際競争力に勝てる税制などの制度改善や人材供給などを進めることが緊急課題である。
'099.30.朝日新聞