散歩道<3151>

                         社説・リーマン破綻1年(2)                          (1)(4)続く
                          運命を共にする時代        

同じ舟に乗って

 それでも「大恐慌の二の舞い」を防ぐことができるのは、各国政府が足並みをそろえて巨額の財政出動や超低金利政策を打っているからだ。
 一極集中的な米国主導のグローバリーゼーションは挫折したが、その米国が提唱した主要20ヶ国・地域(G20)による協調が効果を発揮した。これは、中国やインドなどが比重を増しつつ、グローバル化が多極化という第二段階の幕開けたことを示している。
 中国が米国債の最大の保有者となり、米中の危機対策での協調ぶりが「G2」と評されるまでになった。
 「我々は同じ舟に乗っている」という意識が、いまや各国で共有されている。世界の人々は一連托生
(いちれんたくしょう)。ますます深まる相互依存のうちに暮らしていることを、危機が自覚させた。
 G20では「グリード」が再びバブルや喜々を引き起こさないよう、経営者の報酬制限も議論されてきた。高額ボーナスに目がくらんで金融商品を無謀に売りさばく事態を繰り返してはならない。しかし、もうけたいという人間の「欲」
*1をうまく使って経済を成長させようという考え方も米国などには根強い。金融の規制は一筋縄ではいかない難しさをかかえている。

'09.9.14.朝日新聞

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