散歩道<3149>
社説・鳩山新政権へ (3) (1)〜(3)続く
未来に責任はたす財政を
消費税論議封じるな
鳩山政権には、発足後に直面する政策課題に取り組みつつ日本のグランドデザインを描くことを求めたい。政府がどこまで国民の安全、安心をささえるのか。そのためには社会保障をどう立て直すのか。どれほどの財源が必要で、国民の負担はどのくらいか。
そういうものがあって、はじめて財政健全化の目標が描ける。危機克服後の消費税率引き上げを軸とする増税が避けられないこともはっきりするだろう。こうした作業こそが子や孫に責任を負う政府の務めだ。
自民党政権では予算編成も長期的な財政ビジョンづくりも官僚が中心だった。だが官僚主導では変化の激しい時代に大きな方向転換ができなかった。民主党が掲げた「脱・官僚依存」はそうした時代の要請に応えるものだ。
これからは政治がたじろがずに負担増という激しい選択肢を掲げ、国民に問いかけなくてはならない。
政党が選挙向けのポピュリズム競争に陥り、財源を顧みない政策で後の世代に巨額の付回しを続けるのでは国が立ちゆかなくなる。すでに納税者はそのことに気づいている。
血税を国民生活の立て直しのために賢く使うとともに、未来への前進のためならいばらの道も避けないという覚悟が鳩山政権には要る。
'09.9.4.朝日新聞
![]()