散歩道<3131>
広告・異文化への理解と適応力を個人も国も持つべき時代へ(1) (1)〜(4)続く
世界の今を予見した『文明の衝突』
私が本を一番読んだのは、コロンビア大学経営大学院での留学時代です。1日に課せられた読書量はなんと最低100ページ。それも専門用語が続出する経営書や論文ばかりで、日本から持参した厚い英語辞典も約に立ちませんでした。おかげで意味を日本語に変換せずに英語のままつかむ訓練になりましたが、速さはアメリカの学生には追いつかず、こちらは週末も休日も返上で本と向き合いました。時間はかかりましたが、常に著者の意図を理解しながら読むように心がけたので、内容の理解では負けなかったと思います。
経営者になり、仕事の忙しさが増すにつれて、読書に避ける時間はきわめて限られました。どうにかしたいと考えていたところ、「アメリカのある経営者が、若い社員に本を読ませて、それを聞くようにしている」とある人から教えられたのです。それはよい方法だと、社長になった後に社内で読書会を作りました。
メンバーは1年ごとの交代で、30代前半の社員を中心に毎年8人を選んでいます。その人たちに月4冊、話題になっている本を読むように頼み、毎月報告会を開いています。私は新しい知識が吸収できますし、若い社員は読書習慣がつき、経営者と対話して意見交換をする場がもてます。毎年、最初の数回は緊張で一杯ですが・・・・。ただし、小説は対象外です。小説を自分で読まずに筋書きだけで聞いても、こんなつまらないことはありませんから(笑い)。
'09.9.11.朝日新聞・キッコーマン株代表取締役会長・茂木友三郎氏
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備考:'18年度、茂木友三郎氏が文化功労章に輝いた。おめでとうございます。
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