散歩道<3112> 
                  
                       opinion・09政権交代座談会・選択の意味(4)              (1)〜(8)続く                  
                      民主圧勝どう読む    鳩山政権100日の課題   自民党の出直し

鳩山政権100日の課題    「官から政」実現できるか   外交は継続より違い示せ
御厨 新政権の課題に移りたい。民主党は「明治以来の役人支配を徹底的になくす」と官僚組織と対決するようなことを言い、国家戦略局や行政刷新会議などの組織を新たにつくると提案している。どうすれば官僚とうまく対話ができるのだろうか。
石原 私は内閣官房副長官として長年、政と官の調整役をやり、非自民の細川連立政権でも同じ仕事をした。なぜ自民党政治が官僚主導と批判されるのかを考えてみると、党内の部会の存在が大きい。自民党政権も重要な政策決定は間違いなく政治家が決めてきたのだが、省庁の縦割りに合わせた部会のリーダー的存在、社会保障なら社労族、建設関係なら建設族など族議員といわれる政治家は多くの場合、関係省庁のOBだ。彼らは政治家側なのか、官僚側なのか、議員バッジを着けていても外から見ると官僚と同じに見えてしまう。各部会が実質的なことを決め、最終的に閣議まで上ってしまう。政と官の混在だ。民主党は事務次官会議を廃止して政策調整は官僚委員会が行うとか、重要な政策立案のために首相直属の国家戦略局を設けるとか、官僚と政治の関係を変えることを形の上でも示している。さらに行政のあり方を根本的に見直し、お金の使い方を変えて財源を工面するために、行政刷新会議を置き、距離を置いて政が官をコントロールする形も示している。政治のスタイルが大きく変わるだろう。問題は、それが本当にうまく機能するかどうかだ。政策調整には手間ひまがかかる。政権の意をたいして官僚が多くの時間を費やしてきた調整を、めちゃくちゃに忙しい官僚が全部行うとすれば、時間的な制約が生じる。行政刷新会議が独立行政法人や公益法人などの見直しをすれば、関係者にとっては死活問題となって抵抗が相当出てくるだろう。大変な政治力が必要になる。308議席という数の威力を利かせる場面だ。
御厨 石原さんが現役の官僚だったら、どう対応するのだろうか。サボタージュー? それとも積極的に対応?

'09.9.1.朝日新聞 座談会・東京大教授・御厨 貴氏、元内閣官房副長官・石原 信雄氏、同志社大教授・浜 矩子さん

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