散歩道<3087>

                        くらし考・ひとり暮らしのひけつは?(1)             (1)〜(2)続く
   
                      生活力で自立人づいあい貯蓄を

 夫の死後、ひとり暮らしをして25年が立ちますが、さびしいと思ったことはないのです。
 夫が亡くなって1週間ぐらいあと、予定を変えられなかった講演会のため大阪へ行きました。帰りが大雪で東京へ戻れなくなったんです。「どうしよう、早く帰ってご飯を用意しなくては」。そう考えた後、ふと我に返って「もういいんだ」と気がつきました。そうしたら、すごく自由な気持ちになって。
 ・・・・なぜでしょうか。仕事をしながらも、主婦で家族に不自由をかけてはいけないと気を使ってきた毎日でした。でも、これからはこういう時間が続くと思ったら、これは家族がくれたプレゼント、楽しんで生きなくては、と思えてきたんです。全く寂しくないと言ったらウソです。でも、無いものねだりしたってしょうがない。あるものを数えていこうと。
・・・・ひとり暮らしになった時、女性の方が男性より生き生きしているように見えます。私みたいに、解き放たれた方が多いのではないでしょうかね。それと男性は、やはり実生活者として自立していない。食べること、衣服のこと、家の中のきりもり。できるかどうかは生活者としての力です。生きていく以上、自分がでできて当たり前だと思える人は力がある。これはオトコの役割じゃないと思う方は分からない。このごろは女性も出来ない方が増えていますね。

'09.8.11.朝日新聞・生活評論家・吉沢 久子さん

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