散歩道<3073>
社説 09・総選挙に問う・「政府」をつくり直さねば(2) (1)〜(3)続く
これまでの官僚依存の政治はもはや限界だ ・政党が主導権を発揮できる体制が問われる
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本来、議院内閣制のもとでは、政府を組織するのは議会で多数を握る政党であり、その政権党が官僚機構を主導して政策を実施していくべきなのだ。なのに、政党の側にその役割を果たす意欲が乏しかったどころか、むしろ官ともたれあってきたことが、こうした現実の背景にある。
ここに抜本的なメスを入れようという提案が、政権交代を掲げる民主党から出てきたのは当然だろう。マニフェストの冒頭に五つの具体策を掲げて、政権をとれば民主党が政府を主導する仕組みをつくると公約している。
主な内容は次のとおりだ。▽各省に副大臣や政務官、大臣補佐官らのチームを送り込み、全体で100人以上の政治家が政府内で主導権を握る▽国家ビジョンや予算の骨格づくりをになう首相直属の「国家戦略局」を新設する▽行政全般に目を光らせ、無駄や不正を排除する「行政刷新会議」を新設する。
自民党政権での意思決定は、各省から上ってきた政策を、党の審査をへて閣議で承認するというボトムアップ型が基本である。これを逆転させ、重要政策の大枠や優先順位は首相官邸で決め、各省に下ろして実行させる。トップダウン型である。
縦割りの影にまぎれ、あるいは族議員とのなれ合いでこれまで許容されてきた予算の無駄や不公正を徹底的に洗い出し、最優先する政策の財源にあてようということだ。天下り役人を養うための事業発注などにはばっさり大なたをふるう。
'09.8.8.朝日新聞