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幸せ大国めざしてF・成長主義の功罪・家族も地域も幸福の基礎
日本共同で「GNH」の指標に取り組むらしいですね。「幸せ」という主観を指標にするのは難しいのではないですか。「何を幸せと感じるかは人によって違う。ただ、健康や安全、公平性、正義など幸福の基礎条件はある。特に社会を構成する基礎単位の家族は大事だ。これが壊れると社会が崩壊する。何でも相談できる友達や宗教のよう精神的の錨りとなるもの、ストレスのある仕事から解放される余暇なども重要だ・・・・国民の幸福には政府の責任は重いのでは。政府が老後の安心など社会のセーフティーネットをすべて整備し続けることは不可能だ。欧米では医療や年金制度が高コストになりすぎて崩壊しかけている。政府の力には限界がある。地域の共同体や家族の役割が重要である。「老後は家族の愛情で助けられること、大家族のもとでは老人は孫の面倒を見たり、若者に経験や知恵を伝えたりして居場所がある。ブータンでは家族の持つ価値の重要性を説き、老人が尊敬される状況を維持できるようにしている」。・・・・経済成長は幸福を得るために必要では。「数ある手段の1つに過ぎない。自由な時間や家族とのだんらん、自然からの恵みなどはGDPでは測れないし、
GDPを高めるためにこれらを捨てたり省いたりしなければならないこともある。GDPの拡大で幸福な人が増えるとは限らない。ただ、物質的な成長と精神的な豊かさはある程度の正の関係はある。お金があれば高い文化に触れる機会も得やすい」。・・・・・経済のグローバル化が進む中で独自の国造りは出来ると思いますか。「地域や家族などの共同体にとって市場化の波は脅威だ。個人主義があまり強くなると共同体はバラバラになる。インターネツト解禁後に若い人に変化がおきており、少し心配だ」。「ただ世界から取り残されたいからではなく、良いものは取り入れていく。大事なのは固有の文化や良き伝統をきちっと伝える教育だ。ブータンのような小国では文化的な核がないと近隣諸国と簡単に同化し、自国への帰属意識が弱くなる。それでは国の安全保障にも影響する」。・・・・GNHは世界でも通用しますか。「成長や開発について考え方を変えなければいけないと、世界の人々は感じている。ブータンから発信したことが逆に海外から問いかけられて、我々の意識も明確になった。ブータンに世界をリードする力はないが、GDP一辺倒で成長を求めてきた多くの国に忘れていた何かを思い出させる役割が出来ればいい」
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備考:幸せ大国をめざして<1240>(1)〜(2)<1433>(3)、<2945>(4)、<2947>(5)、<2997>(6)、<3048>(7)〜<3049>(8)、<544>(9)〜<552>(17)