散歩道<3026>  
  
                       仕事力・誰かを幸せにしよう(2)          自分流に纏めた          (1)〜(3)続く
                       人の喜びをリアルにつかめるか   

 2、いい企画を立てるにはどうすればいいか。仕事の上で常に悩む課題です。僕は自分がこれをやりたいと思うのではなく、こうすればみんなが喜ぶだろうと思いめぐらすことが企画だと思います。僕の使命は世の中の面白いことを探し出し、それをより分かりやすく興味の持てるものに加工して、番組という装置から発信することだと思います。
 たとえば何の利害関係がないことでも、その社会を支えているものに尊敬と応援の気持ちを伝えるこういう視点が企画のタネになるのです。
 自分の仕事が行き詰ったときも同じことでしょう、顧客の立場に立つ、それが果たして本当に出来ているのか。先が見えなくなったらまずそこから真摯
(しんし)に考えてください。北海道旅行をしていたとき、子供が志村けんの番組を見ておなかを抱えて笑っている。その幸せそうな笑顔を見た瞬間に、テレビの向こうでこんなふうに待っていてくれる人がいる。喜んでもらうって何とすばらしいことなのか。僕は改めて自分の仕事に愛情を持ちました。受け取ってくれる人の幸せは何か。それをとことん思い描くことが、いつも仕事の要だと思います。

'09.5.24〜6.14、朝日新聞、放送作家・脚本家・小山 薫堂氏