散歩道<3024>
仕事力・「表面性」を乗り越えよう(3) (1)〜(3)続く
自信を持つべき日本
4、 世界中が認める日本の強さの根幹は、国民の勤勉性だと思います。今、日本人自身が自国の競争力に必要以上に悲観的な思いを抱いているのではないかと思います。今の政治が「社会の将来像や道筋を示していない」と思う人が91%いるそうです。このような状況から来る閉塞感か日本の多くの友人が多くの不満を持ち、そして元気を失っている。私は日本人の若者と議論して日本の歴史を知らない、また日本の歴史を世界史の視点で見ていないことが一つの原因ではないかと思う。、世界のどの国でも自国の文化と歴史を知り理解することで誇りと自信が生まれるものです。言い換えれば国際的な視野で比較し、自国のこれまでの業績や文化を客観的に評価することで生まれる自信ともいえます。今の若い人にはこの視点が不足しているのではないでしょうか。海外からお客が来日すると、よく、江戸博物館に連れて行き江戸時代の日本の話をします。この時代は世界史上でも類を見ない長期的な平和が続いた時代だと説明します。この250年に及ぶ平和な時代に元禄文化が花開き、世界美術に大きな影響を与えた浮世絵*3なども生まれ、地方の経済繁栄も実現されていた。鎖国で閉ざされていた時代に長期間にわたり世界の変化に対応しなかったことで幕末期に国家を危機にさらしたことも事実です、しかし明治の大改革を実現したリーダーたちもその時代の制度が創出した人々でした。日本は世界基準の企業家精神や商業理念を昔から脈々と受け継ぐ偉大な国だと思います。現在、グローバル企業に求められる社会的責任の概念がすでに250年以上も前から存在していました。近江商人の「三方よし」の理念です。同志社大学教授の末永国弘氏によると、「三方よし」*2の精神は、日本全国を市場として、広域に活動した近江商人によって広められ、「売買当事者だけにとって好都合な取引のみでは満足せず取引の背後にある第三者の眼、すなわち周囲や地域の人々のことも視野に入れ、気配りに徹した経営であり、社会の一員として商売を行っているという意識である」と説明しています。
経済のグローバル化が加速する現代。その時代に企業の世界的な競争力になる基本的な価値観を近江商人が先んじてもっていたことを、もっと多くの日本人は誇りに思うべきです。海外に出て勝負し、グローバルな視点で日本という国の歴史や文化、さらにはビジネス観に至るまで、世界に影響を与えるすぐれた財産があることをしっかり認識し、同時に強化する必要がある分野を見極めて欲しい。そして力強い日本の将来像を描き、日本の力を世界に発信して欲しいと思います。
'09.6.21.〜7.12.朝日新聞、アフラック代表者・会長・チャ-ルズ・D・レイクU
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