散歩道<2999>
経済気象台(465)・イランに注目
イランは中東では、エジプトに次ぐ7千万人の人口を持つ。現在国連の経済制裁下にあるが、石油・天然ガスの埋葬量世界第2位という優位性を生かし、今後石油化学産業、自動車産業などが大きく発展する可能性を秘める。国連の経済制裁決議前の05年末には900億jだったインフラ・基礎産業投資プロジェックトは現在2800億jが計画・実行中である。欧米、中国は水面下で経済連携強化に動いており、人口の3分の2が30歳以下という潜在成長力を秘めたイランからは目を離せない。
イラン経済の柱は石油関連産業で、イラン国有石油会社の売上げ高はサウジ・アラコムに次いで2位。日本のイラン石油の輸入量はサウジアラビア、UAEに次ぐ。石油化学産業は国有で多くの設備は最新鋭である。油田の大半が陸上かつ天然ガスも産出するので世界的にも抜群のコスト競争力を持ち、石油化学製品の輸出も伸びている。自動車は政府が重点育成産業の一つとしており、ほぼ100%国内販売。生産は年間100万台を超えており8割が乗用車である。日、仏,韓、マレーシアなどが合弁事業やライセンス生産を行っている。ガソリン代が政府補助により非常に安く、天然ガス車も生産されている。労働人口が3千万人あり、公共交通機関の整備が不十分なので、今後さらに自動車生産が増加が予想される。
国連の経済制裁決議に賛成した安保理事常任国や独は、一方でイラン向け小麦輸出(米)、石油・天然ガス開発協力・輸入(中)、石油産業関連商談開始(独)などでプレゼンスを高めている。最近は大型石油タンカーを韓国企業が受注した。一方、日本の出遅れ感が気になるところだ。
'09.6.13.朝日新聞
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