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幸せ大国めざしてE・成長主義の功罪・生産性高めて経済を維持
2003年の1人当たりGDPは成長率を2%としています。それぐらい成長しないと米国や欧州と差が開き、一流国でなくなる。トップランクから脱落すれば対外的発言力が弱くなり、格差拡大で国内の不満も強まるから。
ここまで豊かになればゼロ成長率でもそこそこの生活が出来ませんか。日本は経済規模が大きい、後世代がある程度の高い生産性をもてないと、高齢化に伴う財政などの負担で経済が押しつぶされてしまう。成長が必要だ。
成長が未来の幸福を育むということですか。物質が豊かだからこそ得られる幸福もある。成長があれば企業が利益を上げやすくなり、経済的な成功が選択の幅を広げているのは事実だ。
格差拡大などで欠陥も目立ちますが。このままでいいのですか。市場競争の中での創意工夫がいいモノ、いいサービスをうむ。フロントランナーになって追いかける目標がなくなった日本が生産性をあげて所得を増やしていくには、市場をうまく活用していくしかない。中国という巨大経済が台頭していることを考えても、日本は市場経済を活性化していかないと、一流国として生き残れない。市場メカニズムを重視した「小さな政府」に批判があるが、人口減少になれば大きな政府を維持するのはむずかしい。
・・・人々がどんな幸福を求めているのかを市場は汲み取れますか。「市場が変化し、大企業や巨大政府が中心となり大量生産、大量消費をしていたかっての姿ではなくなりつつある。豊かになった人々の欲求は多様で、市場ではブテックのような特徴あるスモールビジネス、地域ごとの対応が求められている。
競争がいきすぎて、「負け組」みを生んでもいいのですか。自由な競争市場の方が格差が将来に渡って固定しないという面はある。むしろ、規制によって人為的に格差が生まれることの方が問題だ。IT産業の主役が次々と替わっていくように、逆転のチャンスがある社会だと考えるベきだ。ビジョンは「金持でなく時持ち」「伝統文化の尊重」など価値観の転換も提言しています。寿命が長くなり、成長志向や仕事だけで人生は終わらず、違う価値観が必要な場面も出てくる。日本企業が存在感を示すのは、日本人特有の感性や伝統的な価値観も必要になる。経済合理化と伝統・文化は対立するのではなく、お互いに高めあう時代となるだろう。
'05.5.8.朝日新聞 日本21世紀ビジョン専門調査会会長・香西泰氏
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備考:幸せ大国をめざして<1240>(1)〜(2)<1433>(3)、<2945>(4)、<2947>(5)、<2997>(6)、<494>(7)〜<495>(8)、<544>(9)〜<552>(17)